元公務員が教える必ず役に立つ有益な情報

元公務員が教える公務員の実態や生活の役に立つ有益な情報を提供

元公務員が教える 公務員の異動の決まり方

f:id:king77777:20200124130302j:plain

公務員の人事異動はどのように決まっているのか?異動が決まると幹部クラスの情報は各種マスコミで報道される場合もあります。

公務員の人事異動の内容によっては、政治や国民の生活にも影響が間接的に出る可能性もなくはありません。

一般的には知られていない公務員の人事の決まり方について、元公務員として某市役所にて勤務した経験をもとに人事異動についてご説明いたしましす。

 

目 次

 

1.公務員の人事異動について

公務員の職種も一般行政職から警察など、様々な種類がありますが、ここでは私の市役所での経験をもとに一般行政職を軸ににご説明します。

人事は誰が決めているかというと、人事権を持つのは諸官庁のトップ、市役所であれば市長。都道府県庁であれば知事が決めています。

 

1.1人事の決め方は?

都道府県庁や大きな市役所では膨大な職員がいるため、トップは全員の顔なんて覚えていないし、経歴も知りません。

通常は人事課長や総務課長が職員ごとの経歴や勤務年数を整理しています。

そのデータをもとにまずは、上のポストから決めていきます。部長、課長の順番に決めていくのです。

市長が「こいつはできるやつだから部長に昇給だ」

「仕事ができるから市長部局へ異動だ」

といった具合に要職は市長の独断で決めていきます。

 

課長級以下のポストについては役所内でそれほど影響がないため、市長は興味がありませんので所属年数で振り分けるか、人事部長や課長に丸投げです。

 

通常3年間同じ部署にいれば異動の確率が上がります。その人物に特異的な能力があれば3年縛りがなくなって10年間異動がない実例もあります。

 

1.2仕事ができる場合とできない場合の異動

仕事ができる人はすぐにどんどん昇給して出世していきます。そういった人は異動も短期間であります。これは能力が高いため多くの部署を経験させる意図があるからです。

仕事ができない人は、いろんな部署をたらいまわしにされて基本的に1年から2年で異動しまくりです。

最終的には外部団体に飛ばされたりもします。仕事ができない人で一度外に飛ばされると本庁には戻ってくることはほとんどありません。

 

1.3人事異動の頻度

通常は3年間同じ部署にいると4年目には異動していきます。

大体3年、長くとも4・5年で異動を繰り返していきます。

ある一定の役職以上(課長補佐級以上)になると、異動の頻度はさらに上がります。1年や2年で異動することも多いです。これは昇給とともに異動していくケースがほとんどです。

 

2.人事異動の希望

基本的には人事は上のものが決めますが、職種によっては、自分で希望を出すことができる場合もあります。私のいた市役所でも自分の異動先の希望を出すことができましたし、100%とは言えませんが、希望はある程度考慮されていました。

本人の希望が通る場合は、希望と適正が合致した場合のみです。

仕事ができない人若しくはやる気のない人の希望は聞いてもらえません。

 

一度決まった人事は変更してもらうことはできませんので、その点は注意というか覚悟が必要です。

 

3.人事異動の時期

通常、どの公務員も人事異動が発令されるのは、3月です。

例外があって、私が役所に勤めているときは、市長選挙の翌月には異動が発令されていました。これは新たな市長の意向に基づいた人事とするためです。前の市長が決めた人事では行政運営がうまくまわせないためです。

簡単に言うと自分の気に入った人物を市長部局に異動させるためです。特に能力の高い人物を自分の周りに固めたがる傾向が強いです。

 

4.人事異動の公表

幹部クラスの異動の情報は新聞紙やネット記事で公表される場合があります。

全ての公務員ではりませんが、私が勤務していた市役所では課長補佐級以上の人事が新聞紙に掲載されていました。都道府県庁についても同様に幹部クラスのみの公表です。

小さな公共団体では、昇給した場合のみ掲載されるようです。

 

教員については、異動した全教員が掲載されるケースが多いです。

 

5.まとめ

公務員の人事異動を決めるのは所属団体のトップです。都道府県庁であれば知事、役所であれば市長や区長など。幹部クラスはトップが決めますが、それ以外は人事部長や課長に丸投げです。

 

個人ごとの経歴や勤務年数を人事課長等が整理していますのでそれをもとに決めていきます。人事異動は通常3年に1回の頻度で行われますが、仕事のできるできないによってもその頻度は変わります。仕事ができない人は外部団体へ異動させられたりする場合もありますが、その場合は本庁にはなかなか帰ってくることはできません。

 

人事異動の希望を個人で出せる場合もありますが、100%希望がとおるわけではなく、能力と適正が合致した場合のみ、異動のがとおります。

 

人事異動の時期は通常3月ですが、市長選挙があった場合は、あらたな人事によって政治運営を効果的に行うため、選挙の翌月に人事異動が発令される場合も多くあります。

 

ブログランキングに参加しています。

宜しければ以下のボタンのクリックをお願いいたします。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村