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元税務担当が教える 税金が払えないとこうなってしまう!

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一定の収入があると当然税金はかかります。生活していればほとんどの方が何らかの税金を支払っています。

個人だと所得税、住民税、固定資産税、国民健康保険税軽自動車税贈与税相続税などの税金が発生します。

 

税金は翌年課税されるケースが多いため、払いたくても手元にお金が残っていなかったりして滞納をする人も多くいらっしゃいます。

元公務員として某市役所での税務担当の経験をもとに、税金を滞納したらどうなるかをご説明いたします。

 

目次

 

 

1.税金の滞納

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結論から言うと税金を滞納した場合は、最悪差し押さえになります。

差し押さえになる前に何度か催促がありますのでいきなり差し押さえにはなりません。

納税は国民の3大義務の一つですので、滞納すると非常に厳しい扱いを受けることとなります。

 悪質な滞納者は給料や預貯金、生命保険、家財道具の差し押さえが行われます。

 弁解しても容赦なしに給料は取られるし、貯金も家財も持ってかれます。

 

1.1督促と催告

税金を滞納した場合は、いきなり処分を受けるわけではありません。

誰しも人間ですから税金を支払うことを忘れる場合だってあります。

 

税金を滞納するとまず初めに督促状が自宅宛てに郵送されてきます。

「税金が未納になってます。早めに払って下さいね」っていうお知らせレベル。

この時点では延滞金は発生しませんのでご安心下さい。

 

督促状を無視し続けると、次は催告状が届くようになります。

催告状は目立つように真っ赤な用紙で届く事が多いです。

一般的に【赤紙】と呼ばれるやつです。

催告状を無視するとさすがに役所は黙っていません。

催告状が発送されてからは延滞金14%程度が発生するようになります。

 

担当税務職員からすると、

「こいつは許せない、絶対にこらしめてやる」といった感じになってしまいます。

 

できたら催告状が届く前から届いたらすぐに役所に連絡するか、訪問して相談するほうが無難です。差し押さえを食らってからでは遅いですから。

 

1.2滞納したらまずは相談

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督促状と催告状が自宅に届いているのに何のアクションも起こさないのは非常に危険です。税務署や役所から電話連絡もあるはずなのでそれすらも無視し続けていたら痛い目にあいます。

当然、今まで見たこともないような用紙が自宅に届けば怖くなってしまうことも理解できますが、勇気を出してまずは1本電話を入れましょう。

 

まずは管轄の役所に電話連絡するか相談に行くようにして下さい。

一括での支払いが困難な場合は分割納付という方法もあります。

税務担当の職員も滞納者をはじめから駆らしめようとしているわけではないので、一括で支払えない状況をきちんと説明すればわかってくれます。

 

1.3秘密裏に差し押さえられる

悪質な滞納者に対して役所は、事前に「〇月〇日に差し押さえに行きますからね」なんて親切なことは言ってくれません。全て秘密裏にいきなり差押えが実行されます。

 

給与の差し押さえは、事前に各銀行に口座照会をかけていますので、滞納者がどこの銀行から何時ごろにいつも現金を引き出しているかがわかります。

給与が入ったら滞納者が引き出す前に差し押さえを行うのです。

 

預貯金や生命保険も同じです。事前に照会をかけるので簡単に口座を差し押さえられます。差し押さえ完了後に滞納者には通知がいきますので後にわかることになります。

 

給与は1回あたり大した金額ではないですが、積み立てタイプの生命保険や預貯金の場合は、場合によっては数百万円の金額を差し押さえることができる場合があるので非常に効果的です。

 

2.最悪の場合はこうなる

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給与の差し押さえ、預貯金、生命保険を差し押さえても滞納額に追いつかない場合は、家宅捜索をされることになります。

家宅捜索と言えばまるで警察のガサ入れを思い浮かべる人もいるでしょうが、実は税金を徴収する職員は、警察と同じ権限を持っているので非常に恐ろしい職員なのです。

 

家宅捜索も預金等の差し押さえと同じように事前の連絡なんてものはありません。

いきなり令状をもった税務職員が家を訪れます。

 

家宅捜索の最中は何もしてはいけません。ただじっと捜索が終わるのを待つのみです。

家宅捜索(ガサ入れ)の目的は、滞納者の持ち物を換金して税金の滞納分に充当することです。

 

車、テレビ、パソコン、腕時計、クーラー、農業機械、子供のゲーム

とにかく売れそうなものはなんだって持っていかれます。

 

翌日から生活が本当に一気に激変するぐらい徹底的にやられます。

税金の滞納はそこまで罪の重い行為なのです。

3.まとめ

税金を滞納するとまずは督促状が届き、無視し続けると一般的に【赤紙】と呼ばれる真っ赤な用紙の催告状が自宅に郵送されてきます。

 

催告状が届いても無視すると、最悪差し押さえを食らうことになります。

差し押さえは、給与、預貯金、生命保険が対象で、それでも完済が無理であれば、自宅の家宅捜索が行われます。(もちろん事前連絡なしにいきなりやってきます)

家宅捜索では、車、パソコン、テレビといったように換金できるものを没収されます。

 

税金の滞納は非常に罪の重い行為です。

一括で税金が払えない場合は、分割納付という方法もありますので、催告状が届いたらまずは役所に電話連絡するか訪問して相談してみて下さい。