元公務員が教える必ず役に立つ有益な情報

元公務員が教える公務員の実態や生活の役に立つ有益な情報を提供

元税務担当が教える税金の話(徴収編)

f:id:king77777:20191217102726j:plain

 

個人、個人事業主、中小企業にとって税金にまつわる知識は生活(経営)するうえで大切なこと。

本ページでは、某市役所にて税務担当に5年間従事した経験をもとにした税金(課税から徴収)までのお話をさせて頂きます。

 

目 次

 

1.税金は納めてもらうのが難しい

一般の方が【税金】と聞くとあまりいいイメージはないでしょう。

それは、【税金】は取られるものであり、貰うものではないから。

税金のおかげで国がまわっているのも事実。

 

私自身、公務員在職中に某市役所にて5年間税務を担当しておりました。

税務には大きくわけて、

 

  税金を課税する人

 税金をとる人

 

にわかれる。小さな自治体では両方やっている場合がほとんど。

 

課税(あなたはこれだけ税金がかかりますと決める)の仕事は、税金を課税したら終わり。

 

税務の業務の中で一番苦労するのが、税金の徴収。

納めていない人に「早く納めて下さい」とお願いする仕事。

 

簡単そうで簡単ではない徴収事務。

漫画のうしじまくんみたいに簡単には徴収できません。

 

ほんとこの仕事は向いてないとノイローゼになります。

毎日毎日、納付についての相談対応ばかり。

税金によって都道府県、地方公共団体は生活できているので、おろそかには絶対できない業務ですが、頑張っても成果がなかなか出ない。

 

滞納者の多くは遊興費や生活費を先に使い、税金を後回しにする人。

税金を一回滞納すると、延滞金が嵩み、完済が難しくなります。

こんな方には、分納といって分割払いで支払ってもらいますが、なかなか約束どおり払ってくれるばずはありません。

 

税金の利息、つまり延滞金ってほんとうに利率が高いんです?

銀行の貸付金利は数%ですが、

税金の金利は14%

100万の滞納だと14万円分余計に支払う必要があるのです。

 

一度税金を滞納すると、癖になってその後も滞納を繰り返す人が多い。

利息が高いからほおっておくと雪だるま式に金額が増えて、

やがては支払が困難になります。だから税金をとる方も簡単ではないのです。

 

2.税金を滞納するとどうなるのか?

税金をとるのは大きく分けて3つの団体。

①国

都道府県

③市町村

 

上記の中でも一番とりたてが厳しいのが国。

いわゆる国税は、滞納を見逃さないし、待ったなしです。

 

国の税金をとりたてるのは、

よくテレビで見るおなじみの【マルサ】ってやつです。ほんと容赦ないです。

税務署の取り立てが容赦なくできるのは、滞納者と顔見知りじゃないからです。

 

都道府県や市町村の職員は遠方への移動がなく、通常は都道府県内から動きませんから、滞納者とどこかで顔を合わすかわかりません。

強硬に取り立てをしたら、滞納者に恨まれるし、顔見知りだとやっかいです。

だから、税務署みたいには強硬に取り立てがしにくいんです。

 

さて、本題の「税金を滞納するとどうなるのか」について説明していきます。

私が税務担当に従事していた時の大まかな流れです。

 

【税金の取り立ての手順】

①督促通知(払い忘れはないですかって通知)

②催告通知(そろそろ払いなさいって通知 ジャブ程度) 

 ※この時点で支払相談に来た場合はここで一旦終了

③生命保険、預金、給与調査(払うお金本当にないの?っていう調査)

 ※預金等調査は本人の承諾いりません

④生命保険、預金、給与差し押さえ(払わないなら勝手に貰います 右ストレート)

⑤家宅捜索、物品、金品類差し押さえ(問答無用の強制執行 連打、強ストレート)

 

普通は④どまりで、強制執行=家宅捜索までいくケースは、よほど悪質なケースです。

こんなことにならないように、税金は滞りなくお支払い頂けたらと思います。

※「差し押さえ」と呼ばれる行為は、金品や物品の押収、預金等の押収のことですので、預金口座が凍結するわけではありません。

 

税金を滞納する理由は、人それぞれです。

働きたくても働けない方も世の中にはたくさんいらっしゃいますし、自身がおかれている環境の変化で、どうしても一括完済できない場合は、税務職員に相談してみて下さい。特段の事情があれば、分納(分割支払い)にも応じてくれます。

 

3.差し押さえられた物品はどうなるのか?

税金の支払いが滞ると、金品や物品が差し押さえられることがあります。

そういった実際の映像をテレビでもよく目にすることがあります。

 

差し押さえられる物品は、基本的に販売価値のあるものです。

家、土地、車、テレビ、時計、衣服、ゲーム機など。

 

差し押さえられたものは二度ともどってこないのだろうか?

基本的には差し押さえられた物は戻ってきませんが、滞納分を即時完済すると免れることができる場合もあります。

 

押収された物はいったいどうなるのか?どこへいってしまうのか?

押収された物件や物品は基本的に他人に売られます。

 

家や土地は競売にかけられます。

車や時計とかは、買取ショップやネットオークションで販売されます。

 

ここで有益な情報を!

上記の物品を安く購入したい方は、ヤフーで開催されている

「官公庁オークション」を見てみて下さい。

 

差し押さえた物品は、ヤフオクで販売されています。

しかも、かなり安い値段で購入できちゃいます!

興味のある方は、一度見てみて下さい。

 

4.まとめ

税金は国民=住民が生活していくうえでは必要不可欠。

道路整備、防災、教育、福祉、

様々なものに税金は使われています。とても大切なものなんです。

納税は国民の三大義務の一つ。だから税金の滞納は見逃してくれません。

 

一度滞納すると返したくても返せないくらい高い金利がつく税金。

税金は滞りなく支払うことを心がけましょう。

 

ブログランキングに参加しています。

よろしければ下記のクリックをお願いいたします。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村